とろみ調整食品のとろみ表現に関する自主基準

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本自主基準の検討は、平成17(2005)年12月以降、自主規格分科会において審議を開始し、平成19(2008)年以降は普及・技術委員会合同で結成したとろみ調整食品ワーキンググループに引き継ぎ、完了しました。また、この進捗と関連する成果については日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術大会にて発表を行っています。

【学会発表】
第12回 日本摂食・嚥下リハビリテーション学会(平成17(2006)年9月/岡山)
第13回 日本摂食・嚥下リハビリテーション学会(平成18(2007)年9月/埼玉)
第14回 日本摂食・嚥下リハビリテーション学会(平成19(2008)年9月/千葉)

【論文投稿】
船見孝博 他:とろみ調整食品の力学測定法に関する検討(Texture Profile Analysis の有用性について), 日本摂食・嚥下リハビリテーション学会誌,13(1):10−19,2009

1.とろみ表現統一の発想

とろみ調整食品の表示には、利用者自身がとろみを調節できるよう商品パッケージに溶媒への添加量と、添加量による「とろみ状態」が示されている。それら表示は、一般食品を例示した表現で「○○g 添加で△△状」(△△の例としてヨーグルトやマヨネーズ等)と記載されている場合が多いが、用いられる食品(以下、モデル食品)は食品メーカーによって多種多様に表現されている。
一方、同じモデル食品で表現されている場合をみても、例えば「ジャム状」のように、一口で「ジャム状」といっても、商品によって性状の差が大きいものについては、利用者が共通のとろみ状態をイメージするのが難しい。

そこで、協議会では本事項を改善するため、客観的な力学的測定法を用いて最適なモデル食品の選定を行い、多くの利用者が戸惑うことなく比較・参照できるとろみ表現の表示方法を提案することとした。これはすなわち、「利用者の選択に資する商品づくり」という協議会の理念を出発点に、会員各社にて販売している「とろみ調整食品」のとろみ状態を表す食品の例示を、現状の不統一な表記から統一した表記を行うことを目的としたものである。本件は、平成17(2005)年12月より検討を開始し、平成20(2008)年10月より「ガイドライン」として運用を開始、平成23年に「とろみ調整食品のとろみ表現に関する自主基準」として「ユニバーサルデザインフード自主規格第2 版」に収載した(下記は表示の一例)。

この検討から、協議会では下記の統一表示方法を得た。

2.「かたさ」を基準に

この「とろみ表現の目安」は、とろみ調整食品の「かたさ」を基準として用いていることが大きな特徴である。この理由については、当初「粘度」についても規格指標の候補として検討したが、高粘度(高添加量)ほど機器、測定条件および測定機関によるばらつきが大きくなる傾向が研究より明らかとなり、規格として適切でないと判断したことによる(※1)。

この点、「かたさ」は、測定期間によるばらつきが小さく、規格化に際して妥当であった。また、「かたさ」はUDF の物性規格値として既に用いられており各社で導入しやすいというメリットもあっため、「かたさ」を基準として用いることとした(※2)。

3.「かたさ」と「粘度」の関係について

「粘度」と「かたさ」は、高粘度(高添加量)付近で乖離があるものの、正の相関があり、「かたさ」から係数をかけて「粘度」として表すことは可能である(※3)。

平成19(2007)年12月、協議会ではこれらの結果を携えて、日本女子大学大越ひろ教授を訪ね、ご意見をうかがっている。これによると、実際の利用を考えた場合、利用者の感覚はトルク感に依存するところが大きい。このため、かたさを基準作成の対外的な説明材料としても良いが、他に内部資料として粘度についての基準値も持っておいたほうがより良いとの助言をいただいている。

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