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研究発表要旨

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第20回日本摂食・嚥下リハビリテーション学会(東京)

演題:ユニバーサルデザインフード(UDF)と嚥下調整食学会分類2013の関連性の検証について

【目的】

昨年、本学会の特別委員会より「嚥下調整食学会分類2013(以下、学会分類)」が発表され、ユニバーサルデザインフード(以下、UDF)を含む複数の食事基準との対応が示された。これにより学会分類は、異なる基準を参考としていた医療・福祉関係者間の共通言語として、幅広く活用されることが期待される。そこで今回はUDFに注目して官能評価を実施し、対応する学会分類コードの説明内容に合致するかを検証することにした。

【方法】

試料はUDF区分1〜4の計24品。官能評価者40名(大学関係者10名、食品企業関係者30名)に対し、「形態」「噛む・潰す」「均一性」「付着感」「食塊形成」「窒息・誤嚥リスク」の6項目について学会分類の早見表・解説文から抽出した文言を示し、その文言に合致:1点、やや合致:0.5点、合致しない:0点の3段階で回答を求めた。またTPA測定による物性評価も実施し、官能評価結果との関連性を調べた。

【結果】

アンケートの得点率(合計点/満点)が80%以上の項目を「合致した」と判断した場合、UDFと学会分類の対応説明は6項目中平均4.75項目が合致した。

【考察】

学会分類に示されたUDFとの対応説明は概ね正しいことが確認できた。ただUDF区分によっては得点率の低い項目があった。これは「かたさ」以外の物性値(付着性、凝集性など)が関与していると推測できることから、学会分類に配慮した製品設計のためには、これらの物性値についても考慮が必要と考えられる。

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