研究発表要旨

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第12回日本摂食・嚥下リハビリテーション学会(岡山)

演題:市販とろみ調整食品(とろみ剤)のとろみ表現に適した食品の選択について 〜日本介護食品協議会の取り組み(口演)〜

【目的】

市販のとろみ剤には、消費者自身がとろみを調節できるよう、添加量とそのとろみ状態が記載されている。とろみ状態は、一般食品を例示して「○○g添加で△△状」(△△の例としてヨーグルトやマヨネーズ等)と記載されている場合が多いが、用いられる食品(以下、モデル食品)は多種多様である。また、モデル食品の中には、商品間で性状の差が大きく、消費者が共通のとろみ状態をイメージしにくいものもある。本研究は、とろみ表現に適したモデル食品を力学的特性により選定し、提案するものである。

【方法】

とろみ剤および食品の力学特性として、テクスチャープロファイル分析(TPA)により「かたさ」と「凝集性」を、B型回転粘度計により定常ずり粘度を測定した。TPAは、直径20mm円筒形プランジャーを用い、架台速度10mm/秒、クリアランス30%で二回連続圧縮試験を行った。定常ずり粘度はB型回転粘度計を用い、回転数12rpmで測定した。いずれも測定温度は20℃(ただし、ポタージュのみ60℃)とした。

【結果】

TPAにより、とろみ剤の「凝集性」は添加量や商品によらず同程度(0.7〜0.8)で、「かたさ」が異なった。「かたさ」−「凝集性」の二次元マッピングがとろみ剤と同程度の位置で、更に商品間で位置のばらつきが小さい食品は、ポタージュ、とんかつソース、コンデンスミルク、ヨーグルト、ケチャップであった。また、これらの食品は、商品間で粘度のばらつきが小さく、ポタージュ以外は、厚生労働省の咀嚼・嚥下困難者用食品としての粘度基準(1500mPa・s以上)を満足した。

【考察】

モデル食品として、「かたさ」(あるいは粘度)の低い順に、ポタージュ、とんかつソース、コンデンスミルク、ヨーグルト、ケチャップが適当であると考えた。とろみ剤メーカーが同じモデル食品を採用することで、商品の購入や使用が容易になるものと考えられる。

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